ポイズンピル発動の明暗

えーと、馬鹿買収者Aさんが、豪快に地雷踏む所まで書いたんでしたね。
ということは、買収者ではない、一般株主Bさんを連れて来ましょう。
昨年から1株だけ持っていて、その後は売りも買いもしない株主Bさんは、地雷作動前は

2005年3月末日時点の持株数 1株
(持株比率 0.01%、株式の資産価値 12万円)

ポイズンピル発動すると、3月末の持株1株につき2株が無償で発行されます。
ポイズンピル発動後の持株数 3株
(持株比率 0.01%、株式の資産価値 12万円)
つまり、1/10000が3/30000になるので、損も得もしません。このように、既存の株主にも迷惑がかかりません。って、結論を出してはいけません。
既存株主は、3月までに株を買った人だけではありません。4月に入ってからニレコ株を買ったCさんを連れて来ます。

2005年3月末日時点の持株数 0株
(持株比率 0%、株式の資産価値 0円)
ポイズンピル発動時の持株数 1株
(持株比率 0.01% 株式の資産価値 12万円)
ポイズンピル発動後の持株数 1株
(持株比率 0.0033%、株式の資産価値 4万円)

新株予約権は「3月末時点の株主」に割り当てられるので、Cさんはただ比率が下がるだけです。
ここで注目すべきは、Cさんは別に株の買い占めもしていないし、会社に嫌われる事を何一つしていないことです。Aさんとかいう馬鹿買収者さえ現れなければ12万円の価値がキープされたのに、運が悪いだけでその価値が4万円になってしまいました。「だったら最初から4万円以上で買わなければ良かった」と思うかも知れません。ニレコの新株予約権のことは既に分ってたんですからね。

それにしても、Cさんが失った8万円分はどこへ行ったのでしょうか?
といった話はまた次にします。まだ疲れが抜け切っていないので、勘弁して下さい。