が1万株の会社だったら

やっぱり、少しは書く事にしました。

で、本編ですが。取りあえず、着目したポイントは以下の通りです。

    • 新株予約権は、2005年3月末日の株主に、1株につき2株(2個×(1株/個))の比率で割り当てられる。
    • 新株予約権は、原則として譲渡不可。
    • 新株予約権は、特定の条件が満たされるまで行使できない。
    • 新株予約権は、特定の条件が満たされると、ある日突然行使可能になる。

こんなところです。本稿の目的に関係ないところは都合良くスルーします。発動の条件もスルーしてしまうところもポイントだったりします。
あと、デフォルメついでに、この会社の価値(時価総額ベース)を12億円ということにしておきましょう。1株の株価は12万円となります。
(ニレコの時価総額はもっと高いはずですが)

ではまず、このポイズンピルの狙いを確認しておきましょう。分りやすく、頭悪い買収者Aさんに、豪快に地雷を踏んでもらいます。

買収者A
2005年3月末日時点の持株数 50株
(持株比率 0.5%、株式の資産価値 600万円)
ポイズンピル発動時の持株数 2000株
(持株比率 20% 株式の資産価値 2億4000万円)
と、2億以上突っ込んで地雷を踏む、と。
ポイズンピル発動すると、3月末の持株1株につき2株が無償で発行されます。

ポイズンピル発動後の持株数 2100株

株式数が増えるのは、勿論、罠です。無償で株が出ると、会社の価値が増えないので、1株の価値は下がります。

ポイズンピル発動後の持株数 2100株
(持株比率 7% 株式の資産価値 8400万円)
2000/10000が、2100/30000になってしまう訳ですね。

というわけで、わざわざ買収して、地雷を踏む馬鹿はいないだろう、というのがこの新株予約権の狙いです。
しかし、馬鹿が地雷を踏んだ時、無辜の民が巻き添えに遭わないのでしょうか?
ここからが本題ですが、続きは次回とします。